先日、今年の春に定年退職を迎えられるお客様から
・退職金の運用
・住宅ローンの残債について
・生命保険の見直し
以上について、ライフプランの観点から総合的にコンサルティングをして頂きたいと、ご依頼を受けました。
今回は住宅ローンについて、今までにない気づきがありましたので、焦点をしぼって、お伝えしますね。
面談の前提条件と一般的な結論
まず、前提条件として、
・定年退職時の住宅ローンの残債は約300万円。
・金利は1.2%
・5年後、完済予定
退職金の額や現在の預貯金や投資信託の時価を考慮すれば、残債を一括で払って住宅ローンをゼロにしても全く問題ありません。
まずはFP“的“に一般論として
・この低金利なので、残債を一括されるのであれば、その現金で運用して増やした方がいい
・残り5年ですし、無料の保険(団体信用保険)もついている
・残債一括は、(今、やらなくても)今後、いつでもできる
結論としては、今すぐに残債を一括返済しなくても良いのでは。このような展開になりました。
具体的なご相談内容
ここからお客様の具体的なご相談に入りました。
確かに松浦さんの、おっしゃる通りですね。ただ、一つ不安があるんです。
何でしょうか?
確定年後に再雇用で、あと5年、働く予定なのですが、年収も下がるので、毎月の住宅ローンを返済していけるかどうか。。。
もちろん、足りない分は貯金で補えば問題ないと思いますが、気持ち的にご負担があれば、一括返済してしまうのもよろしいかと思いますよ。あとは、一部、まとまった現金をいれて、月々の返済額を減らすという手段もありますよ。
えっ、全額を返済ではなく、そんな事もできるんですか?
はい!
お客様個々人にとって何がベストか?
ここからが本題です。
結果、このお客様は
・再雇用後の年収で、無理なく返済していける月々のローン額から逆算して、一部繰り上げ返済を行う事に決められました。
理由をお聞きすると
松浦さんにお話をうかがったら、今後、上手に資産運用をしていけば、再雇用で働かなくても、将来のお金の不安がない事は分かりました。その一方、ここで今後、働かないと妻に話したら怒られますし(笑)、なにより私自身、働きたい。
そんな中、仕事を辞めたくなっても、住宅ローンの月々の返済が残っていれば、仕事を続けるモチベーションになると思うんです!
もう、目から鱗が落ちまくりました(笑)
FPとしては、どうしても金銭面での損か得か=客観的事実に基づきアドバイスをします。これは、とてもとても大事な事ですが、やはり、お客様個々人にとって何がベストか?この点に気づいて頂き、ご判断いただけるよう、ファシリテーター(水先案内人)である事が、とても大事だと教えられましたd(^_^o)