ガンになってしまった時に、保険金が給付されるガン保険。まさに、ガンに特化した保険です。ガン保険が必要かどうかの考察をしたいと思います。
結論

ガン保険には、できれば加入しておいた方がいい
理由について、ご説明しますね。
ガン保険は、いらない!
結論で、「ガン保険には、加入した方がよい」と言っておきながら、逆じゃないか?と思われた方、スミマセン。まず、ガン保険に加入する必要がないと考えた場合の理由をあげてみます。
高額療養費制度がある
僕のブログで何度もでてくる健康保険の制度です。
※高額療養費制度の詳細について知りたい方は、お手数ですがググって頂ければと思います。(分かりやすい解説がたくさんあるので(^_^;))
一言で言えば、健康保険対象の治療なら、1か月の治療費(入院、手術、通院、薬など)はだいたい10万円前後で頭うちになります。
もちろん、ガン治療も対象であり、わざわざガン保険に保険料を払うくらいなら、その分を貯金や運用で増やし、治療費にあてた方が合理的。
僕がよくお伝えする考え方です。
傷病手当金
もし、ガンになってしまい、長期的に仕事を休まなければならない場合、生活費に困る。だからガン保険は必要では、、、、、実は、これも健康保険で大きくカバーできます^_^
傷病手当金という制度で、病気や怪我で休職しなければならない場合、なんと、
1年6か月は、お給料の3分の2が、健康保険から支払われるのです。
団体信用保険
治療費と生活費については、健康保険で大きくカバーできることは分かった。でも、住宅ローンの支払いは待ってくれないし、、、これも、実は、カバーされてるケースが多いんです。
住宅ローンを組む時に加入する団体信用保険。
ローン支払い中に亡くなった場合、住宅ローンがチャラ(ゼロ)になる保険です。ここ10年くらの団体信用保険は、銀行の競争が激しく、死亡だけではなく、ガンになったらローンがチャラになる特約がついていることも多々あります。
住宅ローンを組んでいる方は、是非、チェックしてみてください。
まとめ
治療費も生活費も住宅ローンも、ガン保険に加入しなくてもなんとかなります!
その保険料を、老後に備えて運用していきましょう♫

ちょっと待ってください!!!
ここまでの解説も、間違ってませんし、これを読んでガン保険は不要とご判断されても、もちろんよろしいかと思います。
しかし、ここからが、15年間、保険販売に携わり、ガンを患ったお客様を50名以上、実際にお会いしてきた僕が素直に思う気持ちです。
結論:「FP松浦としては、ガン保険はできれば加入しておくべき」と考えます。
理由については、
精神的な負担、不安が大きい
今は、医学の発展により、早期発見できれば治る病気になってきましたが、治療期間の長さ、副作用等の治療の辛さ、治ったとしてもその後の通院治療や、将来の再発・転移の不安など、将来の計算できないお金の不安は、精神的にとてもキツイと多くのお客様はおっしゃいます。
そんな中、とりあえず今だけでなく、将来の治療のお金の不安も解決してくれるガン保険の必要性。もちろん、それで心の負担を全て取り除けるわけではありませんが、精神的に落ち込んでいる時には、少なからず支えになると思います。
環境の変化
僕のお客様の中で、ガンを患い、治った後に、勤めていた会社を辞められた方が少なからずいらっしゃいます。理由をお伺いすると、

この会社で、ストレスにまみれ仕事を続ける意味を感じなくなった。

せっかく、治ったのだから、もう無理はよそうと思った。
このような事をおっしゃる方が本当に多いです。
ガンという大きな病気を患った事で、自分の人生を改めて考え行動におこされる。もちろん、ガン保険に加入していたから、こんな大きな決断ができたわけではないですが、
ガン保険による
・一時的なまとまったお金の給付
・今後の通院治療や、再発・転移をした場合でも、今回と同様に十分な保険金がでる
この事は、新たな人生を踏み出す決断を後押しする一因にはなっているとおっしゃる方が多いです。
まとめ
僕は常々、金融商品は、費用対効果。すなわち
・払った保険料に対して、いくら保険金を受け取れるのか
・健康保険等の公的な保障で、まかなえるのであれば、あえて民間の生命保険に加入する
必要はない。その分、貯金や運用すべし!
この2つの考え方からは、全くブレずにお客様にアドバイスおよび金融商品の具体的なご提案をしています。
しかし、ガン保険については、実際にたくさんのガンを患ったお客様と接していくうちに、

絶対に必要だと「今は」思っています。
なぜ、「今は」という表現を使ったのかと言いますと、今後、ガンが特別な病気ではなく、それこそ、精神的にも費用的にも負担にならない病気になる事を願っているからです。
何年後かに、

ガン保険は、すぐ解約してください!公的な制度で十分、まかなえますから!
と心からアドバイスできるくらい、ガン治療が進歩して欲しい。たくさんのガンを患ったお客様に接しているFPの素直な気持ちです。