個人年金保険は節税効果もあるので、おトクな老後積立ですよね?

ご相談例

最近、立て続けにご相談を頂きました。

保険セールスパーソンの説明が誤解を招いているのか?
お客様が間違って理解しているのか?

どちらかは分かりませんが、大きな間違い(誤解)があるのでご説明しますね。

お客様は30歳の独身、女性の方です。

個人年金保険は 元本保証で年率5〜6% のお得な商品?

結婚する予定はなく、あの「老後年金2,000万円不足問題」をテレビでみて
本気で老後の積立を考えなければいけないと思い、友人に保険屋さんを紹介してもらったところ、以下の提案をうけ、セカンドオピニオンを僕に相談したいとのご意向です。

先日、ある保険屋さんから、「個人年金保険は、税金が戻るので、スゴイお得ですよ。節税効果を考慮すると、元本保証で年率5〜6%。なんですよ。」と、説明を受けたんです。これ、本当ですか???

松浦
松浦

なるほど。整理しましょうね。
まず、この商品は、

・30歳から65歳まで、月々1万円を積み立て
・66歳から10年間、年金でもらう


金融商品です。
元本保証については、65歳までに解約すると、マイナスになってしまいますが、65歳まで、積立を続ければ、その後、いつ解約しても元本以上は保証されます。

なるほどー。つまり、65歳まで、積立れば、必ず増えて(元本保証)もらえるという事ですね。老後資金と考えての積立で、途中解約はしないつもりなので、大丈夫かと思います^ ^

松浦
松浦

かしこまりました^ ^
では、次に、年率5〜6%について、みてみましょう。

はい!!!、銀行に預けても、ほぼゼロ金利の中、税金が戻り、年率5〜6%は、とても魅力で(^_^;)

松浦
松浦

確かに、魅力ですよね。ただ、結論をお伝えすると、年率5〜6%は、〇〇さんの思っている利回りとは、違うと思います。

どういう事ですか?(−_−;)

松浦
松浦

ご説明しますね(^_^;)

年率5〜6% の根拠は年金保険料控除

以下、解説です。

この年金商品
・30歳から65歳まで、1万円の積立=合計420万円の積立
・66歳から75歳まで、425,800円を10年。つまり、総額4,258,000円の受け取り

つまり、420万円を積立て、総額425.8万円を受け取れる金融商品となります。

その前提で、利回りを計算すると、なんと、、、0.06%。。。
まあ、普通預金よりはマシだとしても、35年間積立でこれでは、寂しい。。。

そこで、登場するのが、節税=年金保険料控除です。

※少し、ややこしくなります。できる限り、分かりやすく解説いたします(^^;;

年金保険料控除とは、民間の年金保険で、毎月積立ると、税金(所得税・住民税)が還付される制度です。国としては、自助努力で、老後の積立をしてくれれば、税金の還付で支援しようという意図です。

ざっくり言うと生命保険料控除や地震保険料控除、イデコと同じような制度です。

では、どれくらい税金が戻るかと言うと、年収や家族構成(控除内容)によって違うので、
今回のご相談者(所得税率、住民税率ともに10%)を例に考えてみます。

結論をお伝えしますと、

所得税+住民税の合計が、毎年 6,800円、還付されます!
つまり、毎年12万円の積立で、6,800円が還付される!

と言うことは、

6,800÷120,000=  5.66%の利回り!!!!!

「これは、スゴイ!!!。ゼロ金利の今の時代、シンジラレナーイ、すぐにでも加入したい!」

気持ちは分かりますが、ちょっと待ってください。

核心に迫ります。

実際の年率を計算してみると・・・

6,800円の還付対象は、その年に積立てた12万円のみ。
つまり、2年目、3年目〜10年目と積立額の総額が増えていった時、積立額の総額が5.66%で
運用されるわけではなく、あくまで、毎年6,800円のみ還付される=総額が増えれば増えるほど、全体としての利回りは下がっていく。という事なんです。

ご理解頂けましたか(・・;)?

もし、ご理解頂けない方は、これからご説明させていただく事を
ご理解頂ければ、十分ですd(^_^o)

積立総額:420万円
総受取額:425.8万円

ここまでは、ご説明済みですね。

そこで、
年金保険料控除により、還付された税金の総額:238,000円(6,800円×35年)をプラスします。

つまり、総受取額+税金の還付金=実際にもらう金額=4,496,000円。

これを複利で、計算すると、

年率 0.32%

になります。

たしかに、税金還付がない、0.06%と比較すれば、マシかもしれませんが。。。

5,66%とは、えらい違いです(・・;)

まとめ

1.個人年金保険料控除の利回りを正しく理解する

2.僕は、個人年金保険は、(この低金利時代には)絶対におススメしません。

理由は、
・長期間お金が固定される割に、利回りが低すぎる
・低金利の時に長期固定ですと、今後、金利が上昇しても低い金利のままでの運用になる
・インフレに勝てない確率が高い=実質、お金が目減りする

などなど、デメリットは、次から次に浮かぶのですが、メリットについては敢えて言うなら、強制的に口座引き落としになるので、貯金が苦手な方でも、積立ができる事くらいかなと思います。

何度もお伝えしていますが、
10年以上、使う予定のない積立は、株式投資をする方がよろしいと思います

元本保証はありませんが、10年以上の運用なら年平均5%は、難しくないです。

ちなみに、月々1万円を35年。5%で運用すると総額が、1,100万円を超えます。

※余談ですが、月々2万円の運用で、約2,200万円。老後2,000万円不足問題が解決しちゃいますね。

しかも、個人年金保険は、35年以内に解約すると、元本割れしてしまいますが、株式投資は運用がうまくいってプラスになれば、いつでも解約できます。
※複利の効果を利用するのであれば、途中解約をせず、積立を続けることを僕はおススメします。

数字は、ウソをつきません。

ただ、よっぽど数字が強かったり、関心のある方でなければ、
普段の生活の中で、こんな事、考えてられないですよね(笑)

そこで、ファイナンシャルプランナーの出番になります。

正確な利回りやリスク、そして、その理由を知った上で、
皆さまの価値観やライフプランにあった運用方法をアドバイス、実行支援するのが僕の役目ですd(^_^o)

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