【FP松浦vol.85】AIバブルは終わるのか?

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配信日:2025年1月28日

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AIバブルは終わるのか?

世界中に衝撃が走りました。中国のAI開発企業ディープシーク社の生成AIアプリ「DeepSeek-R1」の誕生です。

衝撃の理由は、低コストで開発されたのにも関わらず、オープンAIの最新モデル「o1」に匹敵する性能を持っていると評価されているからです。

そもそもAIモデルの開発は、時間と費用を掛けた巨大なモデルほど高い性能を発揮できると信じられてきました。しかし、ディープシークは1つのモデル開発にかかった費用はわずか約560万ドル(8.6億円)、開発期間は約2カ月だったとのこと。これは、例えばメタ(facebook)の開発費用の0.1%以下との事です。

これが事実なら、今後マイクロソフトやアマゾン、アルファベット、メタ・プラットフォームズなどは、AI投資を縮小させるのはほぼ確実。これは従来の1000分の1以下のコストでAIモデルを開発できてしまうことであり、先端半導体需要の消滅によってAIブームが終焉を迎えるのではないかという臆測から、半導体大手のエヌビディアや台湾セミコンダクターの株価が大暴落となったわけです。

AI関連企業の株式や投資信託は売却すべきなのか?

ここからが本題です。


それでは、AIは終わったのか?もっと言えば、AI関連企業の株式や投資信託は売却すべきなのか?

私は今はキープ(売らずに様子を見る)が良いと考えています。
理由は2つです。

<理由①>
私のお客様には、約3年前からAI関連の追加投資に慎重になるようお伝えしてきました。長期的にAIはまだまだ伸びると考えていましたが、さすがに株価の上昇が急すぎると感じていたからです。

しかし、その予想は見事にハズレ(笑)、この2年間、AI関連の株価は絶好調でした。つまり私のお客様のほぼ全員、3年以上前に投資した方であり、現在もAI投資を継続されている方も平均購入額は、かなり低いはずです。

つまり、今回の事でいっとき大きく株価が下がっても十分、利益がプラスであるためです。

<理由②>
それでも、売却して利益確定をした方が良いか?これについても反対です。

理由はAI自体が衰退していくとは考えづらいからです。今までのようなバブル的な株価上昇は難しくなったかも知れませんが、AIが必要とされ発展していく限り「AI分野」はまだまだ成長余力があると思います。

今後、新たなイノベーションが起こり再度、AIブームがくるかも知れません。さらに言えば、長期投資の鉄則である「Buy  and Hold」(買ったら保有し続ける)の考えをまげてまで、AIが終わったとは言えないと思います。
※資本主義の成長に比例する世界中の優良企業への分散投資とは違い「AI」は一分野ですので、今後もHoldし続けるかどうかはチェックが必要だと考えています。

私の現状のスタンスとしては、AI関連の投資信託を保有している方は引き続きキープ。(個別企業の銘柄は別です)。もし追加投資を検討されているのであれば、AIのようなグロース(成長企業)ではなく、バリュー(生活関連等、成熟企業)への比率を高めてもよろしいかと思います。

新NISAも2年目に入りました。資産のメンテナンス等、ご関心のあるお客様は、気軽にご相談ください^_^

~お知らせ~

新NISA導入の影響で、2023年後半からご相談のご依頼が急増して、昨年(2024年11月)に新規のお客様のご相談を完全にストップさせて頂きました。私のキャパシティの小ささが原因です。それもあってか11月、12月、今年の1月とお待ち頂いていたご相談もひと段落いたしました。

今年は、現在、ご管理させて頂いているお客様のフォローやメンテナンス等に集中させて頂こうと考えております!

改めて、よろしくお願い申し上げます。

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