東京にお住まいのお客様からのご相談です。
ご相談者のご主人は、年収700万円。
奥様は、パート勤務で、年収100万円。
いわゆる「扶養範囲内」なので、奥様の所得税・住民税はゼロ。社会保険料負担もゼロです。
先日、奥様のお勤めの会社の社長より、パートから正社員にならないかとの打診を受け、正社員になれば、年収250万円くらいにはなるそうです。
妻が正社員になった場合、当然、妻の手取りは、所得税や社会保険料を引いた金額ですよね。
そうですね
しかも、私の配偶者控除等が受けられなくなり、私の税金もあがる。さらに、会社からの扶養手当もなくなりますよね。
御社の社内規定によっては、扶養手当も出なくなりますね(~_~;)
ですよね。。。そこで、ざっくり計算してみたら、妻が正社員になっても、夫婦合算の手取り額で増えるのは、月々約3〜5万円くらい。。。思ったより増えないもんですねえ。どう思われますか?
なるほど、きちんと計算されたのは、さすがですね。一緒に考えてみましょう。
結論~ポイントは、今だけではなく将来も含めて、俯瞰的に考える事
今だけをみれば、奥様が正社員になられ、月々3〜5万円、世帯手取りが増えるに越した事はありません。しかし、私は、気になる事が2点ありました。
1、ご主人のキャリア形成
2、奥様ご自身の仕事に対する考え方
ご主人のキャリア形成
ご主人は、一年前に、いわゆる「ヘッドハンティング」で、転職をされたやり手の方です。転職後も、順調にキャリアを積み、今後2、3年の頑張り次第では、十分、役員も狙えるポジション。
もし、奥様が正社員になられると、子供達の保育園の送り迎えや買い物、そのほか、奥様に任せっきりだった家事の負担も当然、増えます。残業も制限され、今のように仕事最優先というわけには当然いかなくなります。
つまり、今が仕事の踏ん張りどころであれば、奥様にはパートのままでいて頂き、今後の2、3年で実績を作り、年収をあげる方が生涯世帯収入でみると高くなる可能性もあります。
※名誉のために、ご主人はお子様の面倒も見られますし、家事のお手伝いも十分されてます。仕事にかこつけて、家事を一切、手伝わない方ではないです(^_^;)
奥様ご自身の仕事に対する考え方
奥様は、もともと正社員でバリバリ働いていた経験があり、結婚、出産を機に退社。お子様が保育園に入園されて、パートとしてお仕事に復帰された経緯です。
ご主人の年収と奥様のパート収入で、教育費、老後の蓄えも順調に運用できており、生活も特に不自由なく過ごせております。
つまり、奥様がどうしても正社員で働かなければならないほどではない状況です。ですので、奥様のマインドとして
結婚前のように、正社員として働き生きがいを得たいのか?
パートを続けながら、子供逹との時間を優先したいのか?
ここがポイントだと思いました。
まとめ
奥様が扶養範囲=税金ゼロ・社会保険料ゼロで、働いた方が良いのか?
扶養を超えて、税金や社会保険を払ってでも(笑)手取りを増やした方が良いのか?
多くの方が、悩むところです(;゜0゜)
もちろん、きちんと計算をして、実際の損得勘定をする事も、とてもとても大事です。
しかしながら、手取り収入の差にばかり目を向けてしまうとライフプランという大きな森を見ず、目先の損得に落ち入りがちです。
少し大きな話になりますが、今後、どのように家族のライフプランを考えていくか。例えば、
・教育費はどうするか?
・マイホームはいつ頃、購入するか?
・老後はどれくらい蓄えが必要で、どのように用意するか?
こういった事も考えながら、正社員になるべきか、パートのままであるべきかを
俯瞰的に考え、家族でどのように生きていきたいかを考えるきっかけにもなると思いますd(^_^o)