配信日:2026年9月5日————————————————–
「相続って、準備しているだけでこんなに違うんです」
今回は、久しぶりに実際にご対応させて頂いたお客様の相続のお話です。
以前から長くお付き合い、資産管理させて頂いたお客様がお亡くなりになり、保有されていた投資信託などの金融資産を、お子様たちが相続することになりました。
相続というと、
「手続きが大変そう」
「何から始めればいいの?」
「証券会社にも連絡しないといけないの?」
そんなイメージがありますよね。
実際、株や投資信託の相続は、銀行預金のように解約して現金を受け取って終わり、というほど単純ではありません。
新たに証券口座を開設しなければならない事もあります。
ところが、このお客様の相続、
思っていた以上にスムーズにすすんだと、お子様達に、とても感謝して頂けました。
お客様の相続がスムーズだった理由
なぜかというと、理由はとてもシンプルです。
亡くなられたお客様だけでなく、相続されるお子様たちも、以前から私が資産管理させて頂いている証券会社に口座をお持ちだったからです。
つまり、
「お父さんの資産はどこにあるの?」
「どこの証券会社に連絡すればいいの?」
「投資信託を相続するには、どうすればいいの?」
というところから始める必要がありませんでした。
もちろん、必要な相続手続きはきちんとしなければなりません。
しかしながら「何がどこにあって、誰に聞けばいいのか分かっている」
これだけで、相続するご家族の負担はずいぶん違うんだな、と改めて感じました。
さらに、財産の分割についても、私が間に入らせて頂き整理しながら進める事ができたので、
大きな揉め事もなく短時間でお話し合いがすみました。
自分には見えている資産が、家族にも見えているとは限らない
最近はネット証券を利用される方も本当に増えました。
便利ですし、コストも安い。
自分で管理できる方にとっては、とても良い仕組みだと思います。
ただ、相続になると少し話が変わります。
ご本人は毎日のようにスマホを開いて、
「今日は上がったな」
「ちょっと下がったな」
と見ているので、当然その資産の存在を知っています。
ところが家族からすると、
「そんな証券口座あったの?」
ということが起こります。
銀行なら通帳が出てくるかもしれません。
でもネット証券は、通帳すらありません。
しかも証券会社が3社、4社……と出てきたら。
相続するご家族は結構大変です(笑)。
ネット証券が悪いという話ではありません。
大切なのは、「自分には見えている資産が、家族にも見えているとは限らない」
ということだと思います。
私自身も実際に相続を経験していますので、これはFPとしてだけではなく、相続する側の気持ちとしてもよく分かります。
「相続」=「家族へどう渡すか」
「効率よく増やす」だけが資産管理ではない
私は資産を、「育てる」「支える」「受け取る」
という役割に分けて考えています。
若いうちは「育てる」を中心に考えていいと思います。
年齢や資産状況によっては「支える」資産を持つ。
そして、いつかは資産から収入を「受け取る」。
その先にもう一つ、「相続」=「家族へどう渡すか」
という視点があるんですよね。
これは難しい相続対策の話ではなく、もっとシンプルなお話です。「自分がどこの金融機関に何を持っているのか、家族は知っているかな?」
「もし明日、自分に何かあったら、家族は誰に相談するんだろう?」
これを一度考えて頂く。
それだけでも十分な相続準備だと思います^_^