【FP松浦vol.93】トランプショックで、常識ってなんだろう?と考えた事について

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配信日:2025年5月27日

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「トランプショックで、常識ってなんだろう?と考えた事について」

トランプ政権の「アメリカ・ファースト」政策をリアルタイムで見ながら、なんだかんだ言っても、アメリカに(経済も外交も)依存しておけば間違いないという『常識』がガタガタ崩れている事を実感しています。


そんな中、私はふと、かつての日本で『常識』であった「バブル経済」について調べたくなり、バブル景気の時のニュースやYouTubeをいろいろ見てみました。
※私はバブル崩壊後の就職氷河期世代なので、残念ながらバブル未経験です^^;

バブル景気の頃の『常識』


・タクシーをつかまえるために1万円札を振る
・新人社員に100万円単位の交際費が支給される
・銀座での数十万円の買い物すら「明日にはもっと上がるから」と正当化されていた
・日本中に贅沢を尽くしたリゾートが乱立して、どこも予約が取れない

こんな事はまだ、カワイイもので(笑)

「土地は絶対に下がらない」
「株価も絶対に下がらない」
「みんなが買っているから大丈夫」

そんな今では一発コンプラ違反(笑)の“常識”が、世間に充満して、ある日突然、崩れ去ったんですね。

振り返って今、冷静に考えれば、こんな事が長く続くなんてあり得ない話だと思えますが、もし、自分がバブル真っ只中にいたら100%冷静な判断ができたと言える自信もないです(^^;;

そして今、アメリカ一極集中の時代が揺らぎ、

「アメリカにさえ乗っていれば安心」という『常識』も変わろうとしています。

『常識』が変わろうとしている時に必要なこと

ここからが本題です。
だからこそ、今必要なのは

一つの常識や国に頼らず、“広く見る”視点

だと思います。

たとえば分散投資の観点から、世界では以下のような動きが進んでいます。

・欧州:ドイツを軸に復活の兆し
ドイツは健全な財務状況からインフラ整備に1兆ユーロ規模の財政出動を決定。
EUも財政規律の緩和と規制緩和を打ち出し、企業活動が活発化する兆し。

・ウクライナ: 停戦後には“戦後復興投資”の中心地となる可能性。

・アジア・ラテンアメリカ:製造拠点の再編と拡大
米中貿易摩擦を背景に、製造業の分散が進んでおり、インドやベトナムといった新興国への生産シフトが加速。
さらに、トランプ関税の影響で、相対的に関税が低いラテンアメリカ諸国も注目。

・資源などの需要の再燃と地政学リスク
急速な都市化が進むインドなどの新興国では、鉄鉱石・銅などコモディティの需要が急増中。
また、ドル離れが進行すれば金価格の上昇も見込まれ、資源大国であるカナダ、オーストラリア、ブラジル、南アフリカなどにもチャンスの広がり。

などなど、世界の機関投資家や個人の投資家は、アメリカ以外の投資先を真剣に探し始めているようです。

今後について

かつてバブルの熱狂に浮かれた日本。
そして、アメリカ一極集中に依存した世界。
どちらも、“一つの常識”に頼りすぎた結果、思わぬリスクに直面しました。

経済においても、投資先においても、アメリカがナンバー1である事は、当分、変わらないと思います。
ただ、世界の構造が変わる今こそ、

・複数の国と産業に分散する投資
・地政学リスクと成長の可能性をバランスよく見極める視点


今までも意識してきましたが、改めて、より意識しながら皆さんの運用方針やメンテナンスに注力したいと考えています^_^

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